【ファーストインプレッション】Ghost of Tsushima(ゴーストオブツシマ)の魅力

はじめに

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「Ghost of Tsushima(ゴーストオブツシマ)」は2017年のParis Game Weekにて発表された。
今まであれば良いのにと思いつつ、国内のゲームメーカーにはリソース的に開発は難しいだろうなぁと思っていた「日本を舞台にしたオープンワールド」を海外のメーカーが「元寇の時の対馬」を舞台にしたゲームを作ると言うのだから当時から注目を集めた。

2020年7月17日に無事発売されたわけだが、完成度の高いこのゲームは話題に上がっている。
このゲームの魅力はなにかについて、20時間程度遊んだ感想を交えつつ話していきたい。
ネタバレにならないようにストーリーには触れていないので未プレイでも安心してほしい。

 

魅力その一 洗練されたオープンワールド

 

冒頭でも伝えたとおり、「日本を舞台にしたオープンワールド」というのは非常に少ない。
ぱっと思い浮かぶのが「龍が如く」だが法治国家日本が舞台、オープンワールドのような自由な行動には制限がある。
中世を舞台にした日本ゲームということであれば「SEKIRO」や「仁王」などもあるが、あちらは所謂「ソウルライクゲーム」。ある程度レールが敷かれたマップを攻略するゲームだ。
今回のゴーストオブツシマはド正統派のオープンワールドゲーム。
見える景色の場所には全部行くことが出来、自由に馬を走らせては道を逸れて草っぱらを飛び回ってもいい。
これが日本の景色で出来るのは、他のゲームでは絶対に味わえない経験だろう。

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このゲームは今までのオープンワールドゲームを踏襲し、洗練されたシステムになっている。よく言えば丁寧な作りだが目新しさは少なめ。
雰囲気を損なわないためのわずかなUIの中で、今までのオープンワールドにあった粗を取り除きストレスにならないよう考慮されている。
一番大きいのはファストトラベル時のロードの短さ。行きたい場所を選ぶとロード画面にTIPSが表示されるのはよくある感じ。ただ、2行3行程度のTIPSを読み終わるかどうかのタイミングにはもうロードが終わっている。何なら開発者のインタビューではTIPSを読む時間を作るためにロード時間をわざと遅らせているとまで言っている。他のオープンワールドゲームにあったファストトラベルのストレスは全く無いと言ってもいい。
あとは、移動時の操作感もスムーズで探索もストレスフリー。配慮ある開発を感じられる。

 

魅力その2 時代劇を堪能できる

 

オープンワールドの楽しみの一つは、その世界に入り込みなりきって遊ぶことだと思っている。RDR2が西部ガンマンシミュレーターであったなら、このゲームは侍シミュレーターだ。

このゴーストオブツシマでは存分に「侍」になりきることが可能だ。

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相棒の馬と一緒に対馬の地を駆けよう

今作の戦闘システムは簡略化したSEKIROのようだなと思っている。
敵の攻撃をタイミング併せてガードを合わせることで捌き隙を作って攻撃。ガード不可能攻撃は発動前に赤く光るので回避する。基本この二つの行動で戦っていくのだが、捌くためのタイミングは割とゆるく狙えば出来る。かといって今作は敵の火力が高いため、油断をしてしまうと簡単に死んでしまう。複数人に囲まれ緊張感に包まれながら剣撃を捌いて斬るという時代劇さながらの殺陣を再現できるのだ。これが非常に楽しい。
いつしか敵を倒したいというよりも、いかにしてかっこいい殺陣を演じることが出来るかに躍起になってしまう。

そして、このゲームには抜刀・衲刀を任意に行える操作があるのだが、殺陣を演じた後に衲刀すると、刀についた血を腕で拭ってしまう、もしくは刀をビャッって払って血を落としてしまうことが出来る。
これが・・・もう、堪らなくかっこいい・・・。
この操作をしなくても刀は勝手にしまうので、本来であれば「必要が無い操作」であるのに関わらず、戦闘が終了したら毎回やってしまうほど癖になる。

この何気ない操作を自分の手で行うことで、より対馬の世界にのめり込んでいく。

ちなみにこのゲームには黒澤監督の映画よろしく、白黒のフィルムのような映像加工してゲームが遊べる「黒澤モード(公式名称)」が存在する。
好きな人はこのモードで遊ぶことでより楽しめるだろう。

 

魅力その3 美麗な「和」を堪能できる世界

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最初の話と少し被るが、今作の世界はなんと言っても日本。
今まで洋ゲーに出てくる日本というと、なぜか中華な雰囲気もごちゃ混ぜになってるようななんちゃってアジアンのようなものが多かった。
しかし、今作は全く違う。
建物の作りは時代劇で見たような質素な作り、民の着ている格好も違和感がない。
本当に外国のメーカーが作ったのかと疑いたくなるほど日本の風景が再現されている。
もちろん本当に歴史考証に詳しい人が見たら、「鎌倉時代にこのつくりはおかしい」と思うのかもしれないがそこはご愛敬。これはあくまでゲームであり、「完全にその時代を再現することよりも、いかに受け手に印象強く魅せられるか」も大事だろう



というか、基本的にプレイ中にそこまで気になる点もほとんど無く、和風の雰囲気最高だなぁ・・・と思うくらいだ。

そしてそんなことがどうでも良く感じるぐらいには「世界が美しい」

このゲームは「画作り」を非常に意識して作られていると感じている。
息吹を感じるほど緑々しい草原に、秋の紅葉に染まった木々、風に水面が揺れる湖・・・これらが織りなす色鮮やかなコントラストには思わずスクリーンショットを撮ってしまう。
馬で走れば走るほど、表情がまったく変わる景色が流れ全く飽きが来ない。

イベントでの決闘でも、相手が構えてるシーンから刀の鞘にドアップ、緊張感のある間から鞘に当てていた手の親指で刀をチャキ・・・と覗かせそのまま戦闘に。
決闘の場所も雷が降り注ぐ海岸沿いの岩場や、赤く染まった紅葉の落ち葉に埋まった神社などなど・・・この制作者本当に分かってる・・・

 

ちなみにこのゲーム、十字キー右を押すことでいつでもカメラモードにできる。

戦闘中でも構わずできるのでかっこいい一枚や綺麗な一枚を撮るのもまた楽しいだろう。

 

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おわりに


このゲームが発売されてから日が浅いが、今の私はこのゲームに首ったけだ。
正直、こんな稚拙な文章なんかでは魅力を伝えきれないのは分かっているけれど、すこしでも多くの人にこのゲームを遊んでほしい。
ほんの少しでもこのゲームの魅力が伝わったのであれば幸いだ。
もし、興味を持ったのであれば自分の手で、対馬の地に踏み入れてほしい。